この記事は、以下に該当するお客様向けのご案内です。
- プロキシ環境下で Unity を利用したい。
原因:
プロキシ環境が原因で Unity との通信がうまくいかない。
解決策:
プロキシ環境下で Unity を使用したい / 使用している場合、いくつか設定すべき項目、必要な手順があります。
なお、認証プロキシに関しては現時点の Unity/UnityHub では一部機能が対応しておりません。以下に列挙されているドメインへの接続時にはプロキシサーバーを迂回できるようにネットワーク管理者さまへご依頼ください。
1. 通信を許可すべきポートを開きます。
Unity Hub は以下のポートを使用しています。
- Outbound TCP 443 ポート ( HTTPS 通信に用いられます)
- Outbound TCP/UDP 53 ポート (インターネット通信が可能か判別するために用いられます)
- Inbound TCP 39000 ポート ( Unity エディタから UnityHub に向けて localhost 通信する際に用いられます)
2. 許可リストに必要な URL を登録します。
ワイルドカード形式で登録する場合:
- .unity.com
- .unity3d.com
- .googleapis.com (Asset Store を使用したい場合)
- .optimizely.com
- core.hub-proxy.unity3d.com
- packages-v2.unity.com
- assetstorev1-prd-cdn.unity3d.com
ワイルドカード形式での登録ができない場合:
以下リストを登録してください。リストは予告なく変更 / 追加される可能性があります。
- id.unity.com
- api.unity.com
- license.unity3d.com
- activation.unity3d.com
- sl-http.unity3d.com
- developer.cloud.unity3d.com
- core.cloud.unity3d.com
- accounts.unity3d.com
- assetstore.unity.com
- assetstore.unity3d.com
- www.assetstore.unity.com
- www.assetstore.unity3d.com
- core.hub-proxy.unity3d.com
- packages-v2.unity.com
- assetstorev1-prd-cdn.unity3d.com
- pay.unity.com
- packages.unity.com
- download.packages.unity.com
- upm-cdn.unity.com (利用場所が中国の場合は upm-cdn-china.unitychina.cn)
- logx.optimizely.com
- cdn.optimizely.com
3. マシンに環境設定をします。
Windows の場合:
1. コントロールパネル、またはコマンドラインから環境変数を設定します。
認証なしプロキシの場合の設定例:
環境変数
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設定値
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HTTP_PROXY
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http://プロキシのIPアドレス:ポート番号
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HTTPS_PROXY
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http://プロキシのIPアドレス:ポート番号
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認証ありプロキシの場合の設定例:
環境変数
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設定値
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HTTP_PROXY
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http://ユーザ名:パスワード@プロキシのIPアドレス:ポート番号
|
HTTPS_PROXY
|
http://ユーザ名:パスワード@プロキシのIPアドレス:ポート番号
|
2. Windows の設定 > ネットワークとインターネット > プロキシを選択します。
3. 手動プロキシセットアップのプロキシサーバーを使うをオンにします。
4. アドレス、ポートにそれぞれプロキシの IP アドレスとポート番号を入力し、保存をクリックします。
5. 再起動します。環境変数は再起動により適用されます。
Mac の場合:
1. システム環境設定 > ネットワーク > 詳細を選択します。
2. プロキシタブを選択し、Webプロキシ (HTTP) と保護されたWebプロキシ (HTTPS) を有効にします。
3. それぞれにプロキシの IP アドレスおよびポート番号を入力し、OK で閉じます。
4. Mac の環境変数の設定はご利用のバージョンにより大きく異なるため、UnityHub を開く際に設定を適用する以下の方法を推奨しています。
-
- ターミナル (Terminal.app) を開きます。
- 次のスクリプトを入力、実行します。
echo '#!/bin/bash
export HTTP_PROXY=http://プロキシのIPアドレス:ポート番号
export HTTPS_PROXY=http://プロキシのIPアドレス:ポート番号
nohup "/Applications/Unity Hub.app/Contents/MacOS/Unity Hub" &>/dev/null &' > launchUnityHub.command
chmod +x launchUnityHub.command - Hub のインストールパスが通常と異なる場合は適宜変更してください。なお、パスにスペースが含まれる場合、上記のようにパスをダブルクオートで囲む必要があることに注意してください。
- 実行したディレクトリに生成された launchUnityHub.command を必要に応じてデスクトップなどの分かりやすい場所に移動します。
- 次回以降の Mac での UnityHub の起動は launchUnityHub.command を実行することで行ってください。
自己署名証明書を使用している場合:
プロキシサーバーで独自の自己署名証明書を用いている場合、 Unity がそれを認識できず通信を拒否することがあります。独自の証明書を信頼する証明書のリストに登録する手順は以下の通りです。
1. 1 つ以上のカスタム認証局を使用してテキストファイルを作成します。ファイルは、Privacy-Enhanced Mail (PEM) 形式の 1 つ以上の信頼できる証明書で構成する必要があります。以下はその例です。
-----BEGIN CERTIFICATE----- MIIC+zCCAeOgAwIBAgIJAO0U6hVJnbvjMA0GCSqGSIb3DQEBBQUAMBQxEjAQBgNV BAMMCWxvY2FsaG9zdDAeFw0xOTAzMTIwMTIxMzRaFw0yOTAzMDkwMTIxMzRaMBQx 〜中略〜 H2sMNgcWfzd8qVttevESRmCD1ycEvkvOl77DZypoEd+A5wwzZr8TDRRu838fYxAe +o0bJW1sj6W3YQGx0qMmoRBxna3iw/nDmVG3KwcIzi7mULKn+gpFL6Lw8g== -----END CERTIFICATE----
2. Unity はファイルシステム上のすべての場所をサポートしていますが、可能であれば、このファイルを
upm-config.json
と同じ場所に置きます。3. システムレベルの Unity 設定フォルダーに
upm-config.json
という名前の空の JSON ファイルを作成します。- Windows: %ALLUSERSPROFILE%Unity/config
- macOS: /Library/Application Support/Unity/config
- Linux: /usr/share/unity3d/config
4.
upm-config.json
ファイルで caFile 属性を加え、PEM ファイルの絶対パスを設定します。以下はその例です。{ "caFile": "C:\\ProgramData\\Unity\\config\\cert.pem" }
上記で改善しなかった場合:
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認証プロキシの場合、Package Manager の My Assets にアクセスするためには、以下の環境変数も設定する必要があったとの報告があります。環境変数設定値UNITY_PROXYSERVERhttp://ユーザ名:パスワード@プロキシのIPアドレス:ポート番号
- ウイルス対策ソフトをご使用の場合接続を阻害している可能性があります。一時的に切るか Unity を対象から除外した状態で接続できるかを確認してください。
- 以下の記事をご参考に、オフラインアクティベーションをお試しください。
Unity Hub でのオフライン / 手動アクティベーションするにはどうすればいいですか?
オフラインアクティベーションの場合オンラインが前提となる PackageManager などの機能は制限されてしまう可能性が高くなります。オンライン環境でご使用になりたい場合、上記のように設定を変更するか、御社のネットワーク管理者様にプロキシサーバーを迂回できる環境構築が必要である旨をご相談ください。